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施設で働く職員より

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水上 仁司
施設長、社会福祉士

ともに悩み、考え、思いに寄り添いながら安心して力を蓄えられる場所、大きなお家の大家族になれる関わりを大切にしています。

この仕事を選んだきっかけは?
大学で福祉を学び、卒業後数年間は介護の現場で経験を楼ん でいました。人と接する仕事の魅力に惹かれながらも、将来のこ とに悩み始めたとき知人の勧めで現在の母子生活支援施設で働くことになりました。最初の数年間は、主に地域の子どもたち も含めた学童保育で少年指導員として勤め、平成24年から母 子支援員として働いています。
日々の仕事はどんな感じですか?
朝は学校や仕事へ送り出し、夕方には「おかえりなさい」と出迎える、家族のような日々の関わりを大切にしながら、地域で安心して暮らしていくための道筋を一緒に考えています。不安や 思いに寄り添いながら、家事や金銭管理、子育てのことを一緒に 考えたり、通院に同行したり、必要に応じて生活全般に関わって いきます。
心がけていることはありますか?
自分の価値観を押しつけるのではなく、それぞれのペースに 合わせて思いに寄り添うことを大切にしています。自らSOSを 発することができない方や、改まった相談の場面では本当の思 いが聞けないことも多く、日々の生活の中での声掛けや関わり を通して、どこに思いがあり何に心を揺さぶられるのか、つねに アンテナを張りながら、感じ、気づき、フィ ー ドバックしていくこと を大切にしています。
この施設での喜び、やりがいはどんなことがありますか?
利用される方は、ここに来るまでの歴史があって、これから地域で慕らしていく未来があります。施設で過ごすのは人生の ほんの一時ですが、一歩踏み出すために安心して力を蓄えるこ とのできる場になれたらと思います。すぐに成果が見える仕事 ではないですし、相談や支援の答えはひとつではありません。多 様な価値観に触れながら、寄り添い続ける中でともに成長して いけることが魅力です。
地域の皆さんへ伝えたいことはありますか?
子育てに不安のある方、家族などからの暴力に悩んでいる方、 安心して出産や育児ができる環境が必要な方など、悩みを抱え た方が一人で抱え込むことなく、安心して生活ができるように、 多くの方に施設の存在を知っていただきたいです。地域の中の 資源のひとつとして、より身近に感じていただけたらと思います。